ぱいんの家は、医療法人松原会が運営する、障害がある方が通って働く事業所です。
ぱいんとは、英語で「pine=松【名詞】」を表し、これは母体である松原会の「松」からとられていますが、一方で「pine=~を恋い慕う【動詞】」という意味もあります。
現在私たちが住む七尾市は、過疎化や高齢化が進み、年々人口が減少しており、空き家や耕作放棄地が増えています。障害があろうとなかろうと、故郷を大事にする思いは一緒です。生まれ育った七尾市だからこそ、私たちは考えます。
「七尾市に何かできることはないのか…?」
しかし、専門的知識があるわけでもない私たちには、考えても答えは見つかりませんでした。でも、「とりあえず自分たちでできることを考えよう、今できることからはじめよう」と気持ちを切り替え、出した方法は、『農業の担い手』でした。七尾市内の耕作放棄地を見つけ、そこで農業をすることからはじめようと考えました。
また、私たちの活動を広く知ってもらうために、『洋菓子カフェ』も作り、市民との交流の場を作りたいと考えました。
そして平成27年4月、ぱいんの家がスタート。最初は12人の利用者とスタッフ、建物を掃除することから始まりました。暖房もつかない(笑)中での掃除は非常に過酷でしたが、これからの展開のため、一生懸命きれいにしました。
ぱいんの家の活動は、障害者の事業所としてだけではなく、七尾市を支える活動にも結び付けます。同時に、障害者がいつも支えてもらう立場ではなく、「障害者がいないと市がなりたたない」と思われるように、啓発的な活動も行っていきたいと考えています。実現するには10年20年かかるかもしれませんが、そのためにも私たちはまず目の前のことに一所懸命取り組みます。そんな私たちの姿を少しでも皆様に感じてもらえれば幸いです。
“S’il vous plaît profiter de ce moment”
(今を大事に、楽しみましょう!)
ぱいんの家 職員一同